今回紹介させていただくのはエレコムさんから発売されている「EX-G トラックボール」です。
トラックボールの中では比較的安価な部類で4000円程度で入手が可能となっています。
amazonなどの通販では多くのレビューがついており、多くの人に購入されている一方で有名なYoutuberやブロガーの方はあまりレビューしていない印象があります。
そんな本製品は具体的にどうなのか、買う価値があるのかについて詳しく調査しましたのでぜひ最後まで見た頂けたらと思います!
製品について
製品概要
製品の概要は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
定価 | Amazon : 3,999円(税込み) |
販売元 | Elecom |
接続 | 無線 – USBレシーバーによる2.4GHz接続 |
接続数 | 1(マルチデバイス接続未対応) |
ボタン | 7ボタン – 左右クリック – 戻るボタン – 進むボタン – 中央ボタン – 左右チルト – ファンクションボタン(薬指) |
電源 | 電池(1.5V) |
連続使用時間 | ローエナジーモード : 約125時間 ハイスピードモード : 約76時間 |
保証期間 | 6ヶ月 |
重量 | 128g(電池含まず) |
エレコムさんから発売されているマウスの中ではおそらく最安であり、ボタン数は多いものの、マルチデバイスや電池持ち、保証の長さなどの付加価値が上位機種に比べ劣っている印象ですね。
セール時には値段は3600円ほどまで下がります。そこまで大きな幅ではないので機会損失も考えると、セールはそこまで気にしなくていいかもしれません。
見た目



エレコムさんの人気マウス「EX-G」をそのままトラックボールにしたようなデザインで手の形に添った、非常に持ちやすいデザインになっています。
質感はマットになっているものの安いプラスチックのような感じで値段相応ですね。
ボールはゲーミングセンサーモデルは赤色で、なんでも反応が多色よりいいらしいです。品質はまあまあで上位機種に特に劣っている印象はありませんでした。
ボタンは基本となる左右クリック、左右チルトつきホイール、戻る、進むのほかに、薬指に自由に機能の割り当てることのできるファンクションボタンがあり、ホイール下部には DPIを2段階で設定できるトグルスイッチがあります。

裏面には電源スイッチ、ボールを取り出す穴、電池ボックス、USBレシーバー入れがあります。
滑り止めのゴムは四方にあり、通常利用では基本ずれないくらいにはしっかりと支えてくれます。
評価
要素ごとの評価は以下の通りです。
項目 | 評価 |
---|---|
ボール | |
ボタン | |
ホイール | |
形状 | |
見た目 | |
ソフトウェア | |
電源 | |
付加価値 |
それぞれの要素について以下から詳しく説明していきます。
ボール(3点 / 5点)

品質はまあまあですね。
最初は気にならないくらいには滑らかに動きますが、少し使っていくと初動が引っかかるような感覚が強くなるため、滑りにくさ対策は必須ですね。
大きさはトラックボール界隈では一般的である34mmボールで汎用ボールを使用することもできます。
取り出すときは本体裏側の穴から指を入れることで簡単に取り出せるので掃除もやりやすいです。
ボタン(1点 / 5点)
ボタンの品質はかなり酷いです。
まずクリック音がロジクール製品などに比べ高音域を含む不快の音で、他人どころか自分でも気になります。
ボタンは全体的に押したときのフィードバック感が薄く、手の感触だけではしっかり押せているのかわかりづらいです。
ボタンの戻りも悪いです。押してからもう一度押すまでに少し遅延を感じます。クリックを連打するときに明らかに違和感を覚えるんですよね。
あと、ボタンが軽すぎますね。意図せずクリックしてしまうことが多々あったのでかなり気になりました。
ホイール(2点 / 5点)
ホイールもなかなか酷いです。具体的に言うと、チルトが酷いです。
左右チルトが軽すぎるんですよね。マウスのミドルボタンを単押ししようとするとチルトが反応しやがります。
これかなりストレスでして、チルトに割り当てる機能次第では使い物になりません。
ミドルボタンにドラッグ操作を必要とする機能を割り当てでもしたら終わりです。チルトがあなたの作業を邪魔し続けます。ロジクールを見習ってください。
形状(5点 / 5点)

形状は非常に良いです。
エレコムの人気マウス「EX-G」シリーズをそのままトラックボールしたようなデザインで、その辺の人間工学を謳うマウスよりよっぽど手にフィットします。
角度はほぼ水平という感じで巻き肩を気にする方には合わないかもしれませんが、それ以外の方にはとてもおすすめできます。
サイズは少し小さいです。人によってはボタンが押しづらいかもしれませんが、持ち運びには便利ですね。
見た目(3点 / 5点)

特にダサいとは思いませんが、個人的に気になるのは素材の安っぽさですよね。
エレコムの一昔前の製品はどの製品もそうなのですが、マット加工?の粒が大きいんですよね。そのせいでプラスチック感が強くてとても安っぽく感じてしまいます。
ただ、配色は変な中華製品とは違い、赤をアクセントとした黒基調のデザインなのでシンプルでかっこいいとおもいます。
ソフトウェア(2点 / 5点)
エレコムのマウス制御ソフトは「Elecom Mouse Asistant 6」というのを使用するのですが、これがかなり微妙です。

UIはそれなりに新しいデザインで調べなくても操作ができるくらいわかりやすいです。
マウスのボタンへの機能の割り当てはもちろん、マウスジェスチャーも設定できます。
しかし、マウスジェスチャーはボタンごとに設定できません。すべてのジェスチャーを割り当てたボタンで同じジェスチャーを共有します。よってジェスチャーをいろんなボタンに割り当てたとしても対して機能数が増えません。
これのせいで、せっかくボタンが多くても、大して機能を割り当てられません。
また、カーソル速度をマウスごとに変更できません。
トラックボールのカーソル速度は人によって好みが分かれるため、ちゃんと設定する必要があるのですが、まず設定できないのでわざわざWindowsの設定からカーソル速度を変える必要があります。この方法で変えると、ほかのマウスにも影響を及ぼすためあまりやりたくないのです。
電源(2点 / 5点)
電源は電池式でバッテリーの持ちは悪いです。
高い製品は省電力機能が整っていて、同じ電池式でもかなり充電が持つのですが、この製品は特にそのような機能はないのであまり長くバッテリーが持ちません。
電池式なので充電式と比べたらもちろん長いですし、寿命も気にしなくていいのはよいです。
ただ、電池の交換は、充電に比べ圧倒的に手間なのでどっちもどっちですね。
付加価値(1点 / 5点)
付加価値は特にないですね。
接続面に関してはBluetoothは使えないですし、有線利用もできません。マルチデバイスにも対応していないので2PC利用もできません。
DPI変更機能は正直使い物になりません。HIGHとLOWで切り替えることが出来るのですが、HIGHが高すぎます。トラックボールは基本DPIをかなり低めに設定するのでHIGHは使うことがないんですよね。HIGHを今のLOWくらいのDPIにして、LOWのDPIをもっと下げてくれればかなり便利になると思います。
静音性も皆無です。むしろクリック音がほかのトラックボールに比べ耳障りな音がします。
同価格帯製品との比較
Ewin トラックボールマウス
パソコン周辺機器を安価で提供しているEwinというメーカーさんの製品です。
大きな違いは以下の通りです。
項目 | EX-G | Ewin |
---|---|---|
大体の値段(セール時) | 3600円 | 3200円 |
静音性 | 普通 | ホイール押し込み以外が静音 |
ボタンの品質 | 酷い | 普通 |
ソフトウェア | 普通 | なし |
ボタン数 | 8 | 5 |
接続数 | 1 | 3 |
接続方式 | USBレシーバー | USBレシーバー & Bluetooth |
DPI調整 | 2段階 | 5段階 |
Ewinさんのトラックボールは発売が2024年と最近の製品であるので、付加価値が全体的に強いですね。
まず、静音性はEwinの勝ちですね。ホイールの押し込み以外が静音です。また、個人的な感想にはなりますが、EX-Gはクリック音が耳障りなのでそれも考慮するとEwinのほうがいいですね。
ボタンの品質はEwinの良いです。Ewinのものが良いというか、EX-Gがひどすぎます。
ソフトウェアは一応EX-Gの勝ちです。Ewinのほうは専用ソフトウェアがないんですよね。ただ、エレコムのソフトウェアは先ほど述べた通り、機能が不完全です。結局外部アプリに頼るなら、スタンドアローンで使用できるEwinのほうが優れているとも言えます。
ボタン数はEX-Gの勝ちです。Ewinのほうはファンクションボタンがなく、ホイールのチルト機能も対応していません。
接続数や接続方式といった付加価値はEwinの圧勝ですね。やはり最新の製品は強いです。
あと、DPIの調整についてはEwinの勝ちです。EX-Gが2段階しか調整できず、上のDPIが使い物にならない一方で、Ewinは5段階でかなり細かく設定できる点がよいです。
筆者的にはボタン数やソフトウェアは外部アプリを使用すればどうにでもなるのでEwinのほうが優れていると思います。
ProtoArc トラックボールマウス
安いトラックボールを販売していることで有名な中華メーカーであるProtoArcさんの製品です。
大きな違いは以下の通りです。
項目 | EX-G | Ewin |
---|---|---|
大体の値段(セール時) | 3600円 | 3200円 |
静音性 | 普通 | 左右クリックが静音 |
ボタンの品質 | 酷い | 普通 |
ソフトウェア | 普通 | なし |
ボタン数 | 8 | 5 |
接続数 | 1 | 3 |
接続方式 | USBレシーバー | USBレシーバー & Bluetooth |
DPI調整 | 2段階 | 5段階 |
電源 | 電池式 | 充電式 |
Ewinのほうで示した違いとほとんど同じですね。名前をあまり聞かないメーカーとは言ってもやはり最新の製品のほうがいいに越したことはないです。
しいて言うなら、電源が電池ではなく、充電式です。
こちらについても正直ProtoArcさんのほうが優れていると思います。
総評
総評は以下のとおりです。
項目 | 評価 |
---|---|
コスパ | |
スペック | |
おすすめ度 |
これを購入するくらいならEwinさんかProtoArcさんのトラックボールを購入することを強くお勧めします。
あとがき
本記事ではElecomさんのEX-G トラックボールについてレビューさせていただきました!
内容の改善に努めていますので何か間違った点やより良い方法があるといった意見があればコメント欄に書いてくださると幸いです。
記事を最後までご覧いただきありがとうございました!
コメント